忘れる朝
君が眠るときはいつも
外の景色に海が広がる
迫りくる波から逃れるように
鴎の鳴く声に誘われ
右にハンドル振り切らせたら
切なさがそこに待ち構えているんだ
君のいない暮らしを思い浮かべて僕は
ほとんど死んだように笑い続ける
そう 毎回眠りつく瞬間にいつも
暗い苦しみに苦しむ
時には右手の激しい歪みを気にしつつ
時には左手の痺れにうなされつつ
気付けば周りに花を感じる
深く刻み込まれたバンパーの傷を
見ない振りして全ての検問所を回る
そう 毎夜の眠りを妨げる何かを
君のせいにしていた そう していた
君のいない暮らしを思い浮かべて僕は
ほとんど死んだように笑い続ける
そう 時に知る朝の白々しさに
暗い苦しみを忘れる
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